インスリノーマ(insulinoma)とは膵臓に生ずるインスリン分泌内分泌腫瘍である。大部分はランゲルハンス島B細胞由来の腫瘍である。80?90%が単発の良性腺腫であるが、転移を伴う悪性腫瘍も5%程度存在する。体尾部に発生することが多く、70?80%を占める。
膵内分泌腫瘍の発生頻度は膵腫瘍全体の1?3%と低いが、その中では最も頻度の高い疾患である。インスリノーマの年間発生率は100万人当たり1.4人で、年齢を問わず発生する。患者の約6割は女性である。
病態生理 [編集]
正常であれば血糖が低下すると膵B細胞からのインスリン分泌が抑制され、グルカゴン、カテコールアミン、コルチゾールなどのホルモンが分泌され、糖新生が刺激される。その結果血糖は80?100mg/dlに維持されるのであるが、インスリノーマ細胞では分泌抑制に異常があり、血糖が低下してもインスリン分泌が持続してしまう。
伝統芸能
闘牛
フライングディスク
アルバイト
バトントワリング
エネルギー
スキューバダイビング
百日咳
サッカー
離乳食
中国のお茶の歴史
人体と細胞
消化器系事典
ステキな星座
華麗な花嫁
夏に咲く花情報
癒しの国
日本のお茶
けの付く言葉
ワインカラー
症状 [編集]
低血糖の症状を呈する。
診断 [編集]
ウィップルの三徴が認められ、他の空腹時低血糖を引き起こす疾患が除外されたときに疑う(ウィップルの三徴は血糖値#空腹時低血糖を参照のこと)。インスリノーマが疑われた後は以下によって診断が進められる。
機能診断 [編集]
空腹時血糖・インスリン検査
低血糖での血中インスリンを測定する。健常であれば血糖値に応じてインスリン分泌が変化するが、インスリノーマに罹患している場合は低血糖状態でも血中インスリン値(IRI)はほとんど変化しない。空腹時IRIが6μU/ml以上、またはIRIと血糖の比が0.3以上であった場合はインスリノーマが強く疑われる。
インスリン分泌抑制試験
インスリンを投与し、Cペプチドの分泌抑制を調べる試験。Cペプチドはインスリンと同じモル数分泌されるため、インスリン投与後もCペプチド分泌が抑制されなければインスリノーマが疑われる。
グルカゴン負荷試験
グルカゴンを投与し、血糖をあげることにより、インスリンまたはCペプチドの分泌抑制を調べる試験。
局在診断 [編集]
CT
ダイナミックCTで一般に高吸収像として撮影される。造影効果が乏しいインスリノーマもある。
血管造影
膵動脈の選択的造影により腫瘍が濃染像として得られる。しかし腫瘍によって描出限界があるため、確診されるのは65?70%程度である。
選択的動脈内刺激物注入試験(selective arterial calcium injection test, SACI test)
グルクロン酸カルシウムを胃十二指腸動脈、上腸間膜動脈、脾動脈から選択的に注入し、右肝静脈に留置したカテーテルで静脈血を採取しインスリン濃度を測定し腫瘍の局在部位を決める方法。感度は約100%。
経皮系肝門脈採血法(PTVS)
門脈、上腸間膜静脈、脾静脈の部位を少しずつ変えて採血し、インスリン濃度を検査し、濃度差によって腫瘍の部位を推測する方法。経肝的にカテーテルを挿入する。感度は高くない。
治療 [編集]
頻回の低血糖に対して経口あるいは経静脈的な糖補充を行う。また、2008年に日本でもジアゾキシドが使用可能となった。オクトレオチドも有効であるが、2008年現在保険適応外である。
外科手術
耐術不能や切除不能でない限り第一選択となる。
化学療法
切除不能例や姑息手術例に対しストレプトゾトシンや5-フルオロウラシルを投与する。
肝動脈塞栓術(TAE)
肝転移巣に対し有効であるとされる。
予後 [編集]
早期に診断され腫瘍が切除されれば症状は消失する。
切除後一時的に糖尿病状態となる。多くは2週間ほどで正常となる。